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「レオニー」法務担当 弁護士・近藤早利さんインタビュー (後編)

映画「レオニー」を、日本サイドの法務担当というかたちで支えてくださった、
第一中央法律事務所の近藤早利先生、西尾優子先生、野村麻衣子先生を、
当ブログ編集長shioriとwakkiがインタビュー。

前編中編 にひきつづき、後編では、松井久子監督への思いや
「レオニー」試写をご覧になった感想を伺います。


ちょうどかかわっている時、自分も母に・・・

―― 松井監督と出会われてどう思いましたか?

野村 だいぶ前に初めてお会いして、この映画のことで何度もお会いして、お食事なんかもご一緒させていただいてますが、とてもパワフルな方だと思います。



撮影中も撮影終了後も全部ご自分でしてらして、監督業もそうですしプロデューサーのようなことも、本当に細かい法律のことなんかもすべて見てご意見くださるので、いつ休んでらっしゃるんだろうって思います。なかなかあれだけのエネルギーを持って仕事をされるのは、普通の人じゃできないなと思います。

―― 「レオニー」をご覧になっていかがですか?

野村
 犬山へ見学に行ったり、つくばでエキストラをさせていただいた時に、現場で撮っているところを断片的に見せていただいていたシーンが、ひとつの映画という作品になるんだなあということに、純粋に感動しました。

私は母親の映画だなあと思いましたね。監督は違うっておっしゃってましたけど。
母の思いはすごいなあと思いました。

西尾 私はちょうどかかわっている時に母親になったんですが、自分は本当に凡人なので、ああいう思い切った決断はとてもできないと思いました。



息子はもうすぐ2歳なんですけど。最初、1回目に観た時は私、圧倒されて終わっちゃいました。子供をいきなり一人で戦争している国にもどすなんて……アンビリーバブル! すごいなあと思いました。

あと、芸術家にするために医者になるのをやめさせるシーンが衝撃的でした。結果としては芸術の道に進んでよかったわけですが、私にはできないです。


―― 監督に関してはどう思われますか?

西尾
 運命的な出会いというか、人を惹きつける力が松井監督にはあるのかなと思います。最大出資者の方との出会いもすごいですよね。野村が言ってたみたいに、パワフルでバイタリティがあって、あそこまで打ち込むことができるというのがすごいなと思います。


監督の才能を応援する父の意思を受け継いで・・・

―― 近藤先生はいかがですか?

近藤
 僕は、実は松井監督の元ご主人の親戚なんですよ。
普通だったら、離婚した妻のほうとのおつきあいは切れるケースが多いと思うんですが、僕の父は久子さんの才能を非常に買っていました。
それで、彼女が雑誌記者からテレビの世界に足を踏み入れ始めた頃から、父は郷里の岐阜から上京すると時々、久子さんと会って仕事の話を聞いたりしていて、ずっとお付き合いがあったんです。

前作「折り梅」の時は、両親がロイヤルシートみたいな席で観せてもらったって喜んでいたり、僕自身、「折り梅」応援団に入ったりしている中で、今度の第3作「これは私の遺作なんだ」って話を久子さんから聞いたんです。
それで「今度は日米合作なんだけど、どこかいい法律事務所ないかしら? 」と聞かれました。

一般に国際事件を扱う法律事務所だと、1時間3万円から5万円ぐらい取るから、そんなの無理でしょうという話になって、それだったら西尾と僕は英語も読めるから、できる限りのお手伝いをしましょう、というところから入ったんです。

―― ご親戚とは存じませんでした。それにしても素晴らしいお父様ですね。

近藤
 親父の意思を僕が受け継いでいるということですね。
久子さんのああいう才能……高校の演劇少女が自分のやりたいことをやり続けて、とうとうあんな映画まで作っちゃった……っていうのがすごいな、そこを応援したいなという思いですね。



それと監督がすごいのは、アートの面だけに長けてる人はいっぱいいると思うし、ビジネス面から支えてる人もいっぱいいると思うけれど、あの人は一人の中に両方持っていることですね。
かかわっている誰より、予算管理や資金繰りについても頭に入っているんですよ。


監督の半生がレオニーに投影されている

―― 近藤先生はアメリカのロケも見学されてますが、いかがでしたか?

近藤 アメリカの撮影クルーたちは、契約に従ってきちんとやるべきことはやるんでしょうけれど、それを越えて、監督に協力しましょうという姿勢がすごく見えましたね。
一番感動したのは、我々が見学に行った現場が、全然ピリピリしたところがなくてとてもフレンドリーだったこと。


アメリカロケ見学ツアーで。
後列エミリーの向かって左側が近藤先生。


もう、感動のあまりフラッシュたきまくって写真撮っている参加者もいたんですよ。
でも、やさしく「No flush please」っていうだけでした。
それで「hisakoの友達がこんなに大勢きたのか」「いいよ、そのへんで見てていいよ」って感じで。

アメリカのスタッフや出演者は、監督のこと「この女は何者!? 」と思ったんじゃないですか(笑)。監督のファンクラブってめずらしいですからね。現場で、すごくいい感じで仕事が進んでるなあ、というのはオーラとして感じましたね。

―― 映画のご感想は?

近藤 一番最初のデジタル版の試写の後、監督に送ったメールには、映像の美しさ、エミリーの演技、音楽のすばらしさを書いたと記憶しています。

映像で監督が何を表現したいかっていうと、説明しちゃいけないんでしょうけど、日米の自然の対比であり、文化の対比であり……というところでいくと、まず自然の美しさの描写はすごいなあ、よく撮れてるなあ、と思いましたね。
文化もよく対比が撮られていて、それもよかったと思うし。

―― 好きな自然のシーンはどこですか?

近藤 アメリカの大きい陸の自然と、日本の漁師さんのいる海の情景っていうのは、すごいコントラストを感じました。

あとやっぱりエミリーの演技は圧倒的ですね。すごいと思った。
音楽もいいですね。紆余曲折あったけど、最後にああいう作曲家に出会い、つかまえちゃうのが、また監督のすごいところですね。

僕はやっぱり監督の半生が投影されているんじゃないかっていう気はしましたね。監督は僕に、その感想は意外だ、とて言われたんだけど。
監督も夫と別れて、息子の勇気君を長年イギリスの学校に出して離れて暮らし、その時にすごく苦労して自分の収入の多くを送って育てて、その中でいろいろ感じたものが、レオニー・ギルモアの人生に投影されている部分もあるんじゃないかなあ、と思って観てました。

―― それにしても、先生方がいらしてこそ実現できた映画だとつくづく思います。


日本スタッフの集合写真。
当日エキストラ参加していた近藤先生たちもこの中に。


近藤 弁護士の仕事って、依頼者の方には喜んでいただけても、形に残らないのが普通です。レオニーでは、エキストラに出たり、エンドロールに名前を刻んでいただいたり、いい記念になりました。たくさん勉強もしましたし。

うちの事務所も「契約」は度外視して、お仕事をさせていただきました。そういう意味では少しはお役に立てたかなと思います。

―― 貴重なお時間を割いていただき、どうもありがとうございました。

| shiori | 映画 『レオニー』 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |
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