秋の大型連休・シルバーウィーク、皆さんはいかが過ごされましたか?
現在ロサンゼルスで編集作業が行われ、いよいよ来年公開予定の映画『レオニー』。
ヒロインはもちろん、エミリー・モーティマー演ずるレオニー・ギルモアですが、
もう一人の重要な主役といえば、ヨネ・ノグチこと野口米次郎。
レオニーが出会い、その運命を大きく揺さぶる男性。
そしてイサム・ノグチの父親でもあります。
野口米次郎は1875年(明治8年)、愛知県津島市生まれ。
19歳で渡米し、働きながら勉強し、
やがて英語で詩を書く日本人として一躍英米文壇の寵児に。
その後日本に戻り・・・、
と、このあたりのストーリーは、
ぜひ、映画『レオニー』で確かめていただきたいところなのですが、
その後、第二次世界大戦で東京の家を失った米次郎が疎開し、
終焉の地ともなったのが、茨城県常総市水海道(みつかいどう)だったのです。
私たちマイレオニースタッフは、このシルバー・ウィークに、
水海道への小さな旅をしてきました。
日本では、イサムの母・レオニー同様、あまり知られていない米次郎ですが、
その詩作や文学界における功績に注目し、研究している学者が多くいます。
その一人が、米次郎研究者である愛媛大学准教授のエドワード・マークスさん。
エドワードさんは、映画『レオニー』の話を聞きつけ、奥様と
今年6月に行われた高松ロケに駆けつけていました。
その後、映画『レオニー』の多くのシーンの撮影が行われたのが
常総市のお隣・つくばみらい市の「
ワープステーション江戸」。
この撮影のためにたくさんのエキストラの方を紹介してくだった
自称(?)マイレオニー茨城支部長の人見健一さんが、
お知り合いから「野口米次郎が最後に住んでいたという旧家の所在地や
米次郎一家と親交があったという方を知っている」という話をききつけ、
マイレオニー斎藤代表の号令のもと、
みんなで水海道に集合!となったのでした。
今回のガイドをしてくださった土井義行さんと人見さん。お世話になりました!まずは、水海道駅に集合。
東京からのメンバーは、つくばロケで通った、
懐かしい「つくばエクスプレス」の守谷駅で乗り換え、
関東鉄道常総線の「水海道駅」で下車。
人見さんのご紹介で今回ガイドを引き受けてくださったのは、土井義行さん。
水海道の文化財や考古学を研究されており、
また、旧水海道市のフィルム・コミッションの先駆者的な存在でもある方です。
手作りのパンフレットが配られ、「大人の遠足」気分が盛り上がります!まず私たちが向かったのは、国指定重要文化財の「
坂野家住宅」。
広大な敷地の中に、
500年もの歴史を誇る地元の豪農・坂野家の、建坪面積120坪の屋敷が
風土博物館として残されています。
江戸中期の建築が復元保存されているこの屋敷では、
時代劇を中心に数多くの映画・ドラマが撮影されているそうです。
ワープステーションといい、お屋敷や参道といい、
つくば・常総は、東京から1時間ちょっとでタイムスリップできてしまう
「時代劇ロケの街」なんですねー。
敷地の中の竹やぶ。
そういえばこの道、時代劇で観たことあるような・・・。次に私たちが訪ねたのは「安楽寺」。
「健康長寿の門」「安産の門」など3つの山門から
それぞれ長い参道が伸びています。
水海道のことなら、歴史も地理も全て
頭に入っていらっしゃるのではないかと思わせるほど
豊富な知識を楽しく話してくださる土井さんの案内のもと、
安楽寺の当時の住職と米次郎は交流があり、
米次郎はこの参道を歩くのが好きだったらしい、という話を
聞いた私たちは、ますますハイテンションに。
やぶ蚊の攻撃と戦いながら、約300mの参道を往復。
ここで、私たちは、堀まどかさんご家族と合流。
先週、米次郎の研究論文で博士号を取ったばかり、という堀さん。
マークスさんと堀さんの貴重なお話を伺い、
いよいよ米次郎が暮らしていたというお屋敷を訪ねたレポートは
part2でお届けしたいと思います。